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カード情報を
持っていなくても、
会員情報は守れているか

2026年11月4日 公開 / 文:BLUE ROCK GEAR合同会社

会員登録のあるネットショップや予約サイトを運営する方向けの解説です。会社や利用者を責めるためのものではありません。事実は同社の公式発表(2026年11月2日)によります。原因は発表で示されていないため、後半の対策は原因とは切り離した一般的な考え方です。すべての場合に当てはまるわけではありません。

アオイが机の前でノートパソコンを開き、新聞と名刺の箱を横に置いて、こちらに向かって話し始めているアオイこのニュース、会員登録のある自分のサイトならどうなるか、考えてみます

2026年11月2日、株式会社ノジマが、運営する「ノジマオンライン」と中古スマホの買取サイトで、不正アクセスにより会員の情報が漏えいしたと公表しました。
ニュースは「何が起きたか」を伝えます。この記事では一歩進めて、会員登録のある自分のサイトならどうするかを、運営する経営者の目線で考えます。

先に結論

カードの情報を持たない仕組みでも、名前や連絡先が漏れれば、悪用されるおそれは残ります。原因とは切り離した一般的な備えとして、まず会員登録で集める項目と、情報をいつまで残すかを見直すこと。あわせて、パスワードの保存方式を確かめ、管理画面を守り、起きたときにお客様へ送る文面と連絡の順番を決めておきます。

会員登録のあるネットショップや予約サイトを運営する方向けの解説です。会社や利用者を責めるためのものではありません。事実は同社の公式発表(2026年11月2日)によります。後半は、わたしたちの考えです。

公表された事実

人の形のアイコンが並んだ会員の一覧のカードの角がめくれ、紙片が外へ流れ出ている図を、アオイが指し棒で落ち着いて説明しているアオイ漏れたのは、ログインの情報も含む会員の情報です

同社の発表(ノジマオンラインの不正アクセスに伴う個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ・2026年11月2日)から、要点をまとめます。

利用したことのある方へ:同社は、漏えいした情報がなりすましメールやフィッシング詐欺などに悪用されるおそれがあるとして、不審なメール・SMS・電話に注意し、身に覚えのないリンクや添付ファイルを開かないよう呼びかけています。この記事は11月2日の発表の時点の内容です。最新の情報は、同社の発表で確かめてください。

自分のサイトなら、どうなるか(わたしたちの考え)

ここからは、わたしたちの考えです。原因は調査中で発表では示されていないため、原因とは切り離して、会員登録のあるサイト全般に当てはまる話としてお伝えします。

01

カードの情報を持たない仕組みにしていた

扉の開いた空っぽの箱を、アオイが手のひらで示している。カードの形の板は、箱の外の紺色の台の上で守られているアオイカードの番号は、サイトに持たない仕組みでした

今回の発表では、二つのサイトはカードの情報を保持しておらず、公表された漏えいの対象にもカードの情報は挙げられていません。一般に、カードの番号が自分のサイトのデータベースや記録、控え(バックアップ)に残っていないことを確かめられていれば、それらからカードの番号が漏れることはありません(支払いのページの書き換えなど、別の経路への備えは別に必要です)。

02

それでも、名前や連絡先は悪用されるおそれがある

ソファに座った男性が、自分のスマホに届いた知らない連絡を見て首をかしげているお客様このメール、本当にお店から?

名前・住所・電話番号・メールアドレスがそろうと、お店やほかの会社を名乗る、もっともらしい偽のメールや電話を作りやすくなります。迷惑をこうむるのは、お店を信じて登録してくれたお客様です。カード以外の情報も、守る対象として考えておく必要があります。

03

サイトが止まれば、その間の仕事も止まる

小さな会社の事務所で、社長が電話を耳に当てながらメモを見ている。発送待ちの箱が積まれたまま社長問い合わせに、どう答えよう

サイトを止めている間は、そのサイトでの新しい注文や受付が止まります。そのうえで、お客様への案内や問い合わせへの対応、内容によっては個人情報保護委員会への報告やご本人への連絡といった対応が必要になります。ネットのお店が売上の大きな部分を占める小さな会社ほど、この重さは大きくなりやすいと、わたしたちは考えます。

今日、確かめておきたいこと

どれも、今回の原因とは切り離した、一般的な備えです。

01

会員登録で集める項目と、残す期間を見直す

社長とアオイが机に並び、紙に印刷した会員登録の画面の入力の帯のうち2本に、社長が赤鉛筆で線を引いて消している社長生年月日と性別、何にも使っていなかった

会員登録の項目を1つずつ見て、使う目的や、法律で必要な理由のない項目は、集めないようにします。集める項目を減らせば、会員の情報から漏れる対象を減らせます(注文の記録や問い合わせ、委託先など、ほかの場所に同じ情報が残っていないかも確かめます)。残す情報も、いつまで持ち、いつ消すかを決め、要らなくなった情報を実際に消していけば、もし漏れたときの対象を減らせます。消すときは、本番のデータだけでなく、控え(バックアップ)や書き出したファイル、委託先での保管も含めて確かめます。なお、今回の件で退会した方が対象に含まれなかった理由は公表されておらず、消していたから漏れなかったと言えるわけではありません。ここでの話は一般的な考え方です。取引の記録など、法律や会計のために残す必要があるものは、確かめたうえで残します。

02

パスワードの保存方式を確かめ、管理画面を守る

アオイが社長にスマホを見せ、社長が自分のスマホで確認の操作をしている。机に小さな鍵とノートアオイ管理画面には、二段階の認証を入れておきましょう
  • 会員のパスワードが(今回の発表の「暗号化されたパスワード」だけでは、方式までは分かりません)、元に戻せず、当てずっぽうで試されても時間がかかる、パスワード専用の方式で保存されているかを、制作会社やサービスの会社に確かめる
  • 管理画面に二段階の認証を入れる。使っていないアカウントは消す
  • ショップの仕組みやプラグイン、サーバーのソフトをこまめに新しくする。管理画面のログインや設定の変更の記録を残す
03

お客様へ送る文面と、連絡の順番を紙1枚に

社長とアオイが、事務所の壁に貼った1枚の紙を一緒に指さして確かめている。横に封筒が1通社長まず誰に連絡するか、決めておこう

誰が判断するか、制作会社・サーバー会社・サービスの会社の連絡先、まず何を止めるか、誰にどの順で知らせるか。お客様へのお知らせの文面の下書きも含めて、落ち着いているうちに1枚にまとめます。個人情報が漏れたおそれがあるときは、内容によって、個人情報保護委員会への報告や、ご本人への連絡が必要になる場合があります。詳しくは、個人情報保護委員会の案内で確かめてください。

どの対策も、必ず防げるものではありません。それでも、集める情報を少なく、入り口を固く、起きたときの動きを早くすることで、被害を小さくする助けになります。何が必要かは、使っているショップの仕組みやサービスによって違うので、制作会社やサービスの会社の案内でも確かめてください。

関係する記事

よくあるご質問

カードの情報を持っていなければ、漏れても大きな問題にはなりませんか?

カードの番号を自分のサイトで保存していなければ、その保存先からカードの番号が漏れることはありません。ただ、名前・住所・電話番号・メールアドレスなどが漏れると、お店やほかの会社を名乗る偽のメールや電話に使われるおそれがあります。お客様への連絡や問い合わせへの対応、国への報告が必要になる場合もあります。カード以外の情報も、守る対象として考えておくと安心です。

会員登録で、どの項目を減らせばよいか分かりません。

項目ごとに「何に使っているか」と「法律などで必要か」を書き出してみてください。どちらにも当てはまらない項目は、集めるのをやめる候補です。たとえば、生年月日や性別を、実際には何にも使っていないことがあります。年齢の確認など、目的があって必要な項目は残します。

パスワードの保存方式は、どう確かめればよいですか?

制作会社や、使っているショップのサービスの会社に「会員のパスワードは、元に戻せない、パスワード専用の方式で保存されていますか」と聞くのが早道です。自分で作ったサイトでなければ、見た目だけでは分かりません。

長く使われていない会員の情報は、消してよいのですか?

法律や会計のために残す必要がある記録(取引の記録など)を除けば、いつまで持つかを決めて消していくのが一般的な考え方です。画面の上で消しても、控え(バックアップ)や書き出したファイル、委託先に残っていることがあるので、そこまで含めて確かめます。何をいつまで残すかは、業種や取引の内容で違うので、決める前に、税理士や弁護士、サービスの会社の案内で確かめてください。

小さなネットショップでも、こうしたことは起こりますか?

サイトの規模にかかわらず、不正アクセスの対象になることはあります。規模だけを理由に「うちは大丈夫」と考えず、集める情報を減らす、入り口を守る、起きたときの連絡の順番を決める、といった準備をしておくと安心です。

社長とスタッフが、事務所の壁に貼った手順の紙を一緒に確かめている

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いただいた内容をもとに、次のようなことをご案内します。

  1. 会員登録の項目と、残す期間の見直し方
  2. パスワードの保存方式の確かめ方
  3. 起きたときの連絡の順番の作り方

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